チェロ・カルテット・コンサート

土曜の午後、久しぶりにヨンゲン「2つの小品」のチェロ・カルテットの練習の後、 銀座に移動してチェロ4人のクァルテット・エクスプローチェのコンサートへ。

思えばこのエクスプローチェの前回2年前のコンサートのときも夏の暑い日、ヨンゲンの練習をした後、みんなで聴きに行ったのだった。 その頃は、全員が全4パートを弾くという企みの第2ラウンド。2年経った今は最終第4ラウンドもそろそろけじめを、と言っているところ。

この日のプログラムも2年前と同様バッハの「シャコンヌ」をオープニングに、 今回はピアノの名曲の編曲でブラームスのインテルメッツォOp.118-2とショパンのワルツOp.64-2(小林幸太郎さん編曲)、 それにヨンゲン「2つの小品」(これがこの日唯一のオリジナルのチェロ4本のための作品)。 後半は、タンゴの編曲ものでロジェーロ「ミミ・ピンソン」(バンドネオン奏者鈴木崇朗さん編曲)、 それにピアソラ「ブエノスアイレスの四季」を冬・夏・秋・春の順で(これも小林幸太郎さん編曲)。辻本玲さん(日フィル・ソロ)、高木慶太さん(読響)、森山涼介さん(都響)、市寛也さん(N響)の4人。

ヨンゲン「2つの小品」は、もちろん食い入るようにして聴いたのだが、この曲独特の滲むようなハーモニーの美しさはもちろんのこと、テンポをあんなふうに微妙に揺らすんだ…とあらためて思った。自分たちはこの曲を長く合わせてきて、タテを揃えることはできるけど、とてもあんなふうには弾けない。

2年前は、これも書いたように、概して辻本さんが目立つことが多いように見えていたのが、2年経って4人全員がいいバランスで“遊んで”いるように感じたのは、メンバーそれぞれに経験を積んで変化があったのか。

この4人くらい若く実力があって、経験も積んできたチェリストたちが集まって、一緒に何かやろうというときチェロのレパートリーが少ない…というのは常につきまとう問題。映画音楽やポピュラーな曲の編曲ものだったら聴衆は楽しめるだろうけど、彼らほどの奏者でなくてもいいかも知れない。彼らに今後何を弾いてもらったらいいのか、今回もアンケートに書くことができなかった。

今回のピアノ曲の編曲ものでは、ブラームスのインテルメッツォはよかった。 ショパンのワルツは、編曲も演奏もすばらしいと思うのに、どうしてもこちらの頭の中でピアノの原曲のイメージが強すぎて、オリジナルを超えて受け取れないというか…。 もちろん編曲がオリジナルを超えたら大変なことだが、それでもメインの「ブエノスアイレスの四季」などピアソラの作品は、オリジナルよりチェロ・アンサンブルのレパートリーとして定着しつつある気がするし、オープニングのバッハ「シャコンヌ」もある意味、原曲のバイオリン無伴奏とは別の価値を持った曲だと思う。そういう曲がこれからたくさん出てきて欲しいし、そのためにもエクスプローチェの4人(と編曲の小林幸太郎さん)には働き過ぎには気をつけながらがんばって欲しい。

アンコールはアルビノーニのアダージョと、玉置浩二「夏の終わりのハーモニー」。そういえば2年前のアンコールの最後も玉置浩二「ワインレッドの心」だった。

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2 Comments

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shigeko  

Yoshiさん、お久しぶりです。

私も、前日、大阪で、このコンサートを聴きました。(曲目もアンコールも同じ)
エネルギーに満ち溢れていて、若いっていいなと思いました。

2018/08/13 (Mon) 09:14 | EDIT | REPLY |   

yoshi  

> shigekoさん
おひさしぶりです!この4人、各地で公演して東京が最後だったみたいですね。トークも客席の静かな笑いをとっていて、あのへんも公演を重ねて練ってきたのかなと思いました。

2018/08/13 (Mon) 14:29 | EDIT | REPLY |   

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