ジャン=ギアン・ケラスの新CDとロココ変奏曲についての見解
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おっと思ったのは、ケラスのロココ変奏曲についての見解。ケラスが弾くのは原典版でなくフィッツェンハーゲン版だそう[過去記事] 。この理由について:
「チャイコフスキーが、自身のオリジナル版の通りにこの作品が演奏されることを意図したとはどうしても考えることができませんでした。もちろんチャイコフスキーは、フィッツェンハーゲンが自作を改訂したことについて非難しましたが、それは、改訂したことにではなく、相談もなしに為されたことに対してだったのではないでしょうか。チャイコフスキーは、この版をレパートリーとして暗黙のうちに認めていましたし、自身のスケッチ的なオリジナル版を完成させて、フィッツェンハーゲンの版を排除しようとしたりしませんでした。また、フィッツェンハーゲンの版は非常に成功していると思うのです。」[via タワーレコード]
1955年に復元された原典版は、イッサーリスらが演奏したり、チャイコフスキーコンクールでも一時この版での演奏が規定されたりして、原典版が"スタンダード"になる流れなのかと思いましたが、依然としてフィッツェンハーゲン版のほうが演奏機会も多いようですし、チャイコフスキーコンクールでも版は選択になったよう....ケラスもこのような見解ですから、まだまだフィッツェンハーゲン版が長く歴史に残りそうですね。
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