はじめてtsunamiを英語で書いたのは小泉八雲

小泉八雲記念館で津波関連特別展 [山陰中央新報 11.05.11]

日本語の「津波」がtsunamiとして英語にもなっていることはよく知られていると思いますが、 このtsunamiを初めて英語の文献に使ったのはなんとあのラフカディオ・ハーン=小泉八雲だったのだそうです。

1854年の安政南海地震のときの史実を基にしたA Living God(生ける神,1897)という短編で、津波の危険を察知した老地主が自らの田の稲に火をつけて村人を高台に引き寄せ多くの命を救ったという、後に「稲むらの火」として知られる話。ハーンにとってはこの話に出てくる日本人の共同体意識が驚きだったのでしょう。

この原文と翻訳は「稲むらの火」研究グループのサイトで読むことができました。

ただし、実際に広くtsunamiが使われるようになったのは、ハワイにPacific Tsunami Warning Center(太平洋津波警報センター)が出来た1949年以降のようで、この経緯はWikipediaにも詳しく載ってました。

前にも使った古今の図書における単語の言及頻度のグラフ。青がtsunami、同様に英語になっているtatami(赤)との比較。tsunamiは1950年代以降ようやく使用頻度が上がっています。
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